LIL interview 08/2/15更新 LIL
バックカントリー(裏山やコース外)でのスノーボーディングを経験したことありますか?
とても魅力的なバックカントリーですが、すべて自己責任というリスクの大きい世界でもあります。
今回は、そのバックカントリーでもライディンフィールドを広げている4人のリルライダーにインタビューしました。
■バックカントリーには、シーズン中どれくらいの割合で入りますか?
★上田ユキエ>その年によって違うけど、フル装備でバックカントリーへ入るのはそんなに多くないです。
雪の状況と信頼できるパートナーやクルーがあって、入ろうと思えるものなので。
去年はカナダでしかバックカントリーは入らなかったかな。
一昨年は、大雪だったのでバックカントリーに入らなくてもいい雪を楽しめたので、撮影以外では入っていないのでホント数えるくらいでした。
滞在している場所や周りの人によって、シーズン中に入る割合は変わります。
よく裏山に入っていたシーズンでも月の半分も入っていないと思います。
準備や精神的な余裕や体力、すべてきちんと揃っていないと入れないし、やっぱり行くとなるとそれなりに覚悟みたいなものがありますね。
★田中幸>4割。
★鬼頭春菜>そのシーズンの雪の感じや、居る場所にもよるけど、ハイシーズンで大体2割ぐらいです。
★江本名美>先シーズンは北海道にいたので、週4くらいのペースで登ってたけど、今年は靭帯の怪我もあり、あまり登ってないけど膝のためにも柔らかい所を滑りたいからほとんど裏に入って滑ってます。
■いつバックカントリーの知識(雪崩の知識等)を学びましたか?
★上田ユキエ>始めるときにカナダで勉強して、講習を受けてから用具を揃えました。
そして、毎年何かの形で勉強しなおします。
カナダで受ける講習はカナダの山を滑るためでした。
日本の裏山に入るときにはその前に日本で講習を受けました。
その国の気候や地形、生えている木の種類などによっても雪崩の特徴が変わったりするので、本当は入る場所でそこを良く知る人にきちんと話を聞けるのが一番だなーと思います。
今も知識は学び続けています。
★田中幸>初めてのバックカントリーで山ガイド専門のTRIFORCE永井拓三さんから学びました。
★鬼頭春菜>17歳の時に。
★江本名美>一昨年くらいから毎年
雪崩講習を受けに行ったり、近くにいる人に知識を教えてもらったり、ビーコン探しをしたり。
自分で毎日の雪質を把握しておいて雪崩が起きやすいかイメージしたりして日々意識しながら生活しているよんっ。
あとは野生の感!!
■バックカントリーの魅力は?
★上田ユキエ>『自然』ですね。
雪と空気と音と景色。
生きてるって思えるんです。
大袈裟かもしれないけど・・・別世界なんです。
この世界を見れるだけで幸せって心から思います。
★田中幸>自分でラインを描ける事。
アプローチやランディングをイメージして
雪によって思い通りにいかないところも、またバックカントリーの魅力。
★鬼頭春菜>一番の魅力は、いろんな地形をノートラックで自由に滑れること。
1日、大自然の中にいれるってことも私にとっては魅力です。
★江本名美>ホンマに夢のような気持ち良さを味わえたり普通なら見れない景色が見れたり
ふわっふわのノートラック
ふわっふわのツリーラン....
一生懸命何時間も登って滑る一本はホンマに最高で、一緒に登った人達とも心からハイタッチ♪
■裏に入る時、気を付けていることは?
★上田ユキエ>書ききれないですが、いつも気を緩めない、慣れないようにって思っています。
★田中幸>雪の状態とメンバー。
装備はモチロン
★鬼頭春菜>
*忘れ物(装備、食料など)
*周りの状況をよく見る
*自分勝手な行動をしない
*ゴミを出さない
★江本名美>食べ物を多めに持っていく☆=
後は温度調節しやすいように着る物を工夫してます。
汗を掻いて汗が冷えたら鬼寒で最悪やから。
レイヤーの上にatla来期の吸汗速乾のシャツを着て
シャカシャカの風を通さない薄い素材のジャケットを着て、ウエアーを着ます。
体が温まり出すとレイヤーとatlaシャツで充分。
風を通してくれるので、涼しく、汗も抜けます。
汗が抜けたらウエアーを着ます。
ウエアーでは熱い時は、薄手のジャケットを着ると丁度良いです。

後はカイロもバックに入れておきます。
■これから裏に入る人、入りたいと思っている人に、アドバイスお願いします。
★上田ユキエ>決して何も考えずに勧められるものではないですが、私はこの世界を見れて本当に幸せだって思いました。
でも、バックカントリーに入らなくてもパウダーは楽しめるし自然も感じられます。
『そこにしかない世界』は果てしなくあると思うので、どこまで求めるかはその人次第だけど、安全に楽しくその素晴らしい世界を見れる方法もあります。

私は女の子にもできるだけ安全に少しでも私の見ている素晴らしい世界を見せたいと思っていて、来シーズンK2と協力してバックカントリーのセミナーを開きたいと思っています。
興味がある方に、安全に楽しいスノーボードの世界を覗けるような機会を作れたらと思っています。
★田中幸>バックカントリーは自分次第で無限の楽しさがあると思う。
サチも その魅力にハマった。
と、同時に山の怖さを知った。
自然は偉大で自分の知識なんていかにちっぽけで自然を甘く見てた怖さを知った。
雪は色々な表情を魅せる。
軽い雪、水分を含んだ重い雪。
色々な雪が降って積もって私たちは その一番表面の雪の表情しか見れない。
そして滑る。
表面の軽い雪の下には何キロの重い雪の層が隠れているのか、その雪が動きだしたら…そんな雪の状況を知る為にピストチェックがある。
でも安全は保証された訳でもない。
それでも自分のスキルと状況で自分で判断する。
それくらいバックカントリーは魅力がある。
バックカントリーでもゲレンデパークでも同じだと思う部分だと思う。
自分のイメージができないキッカ-は何度もチェックする。
ランディングまでのイメージができないと飛ばない日もある。
バックカントリーも同じ 雪の状況と自分のラインがイメージできないと絶対トライはできない。
最悪の状態も常にイメージできないといけない。
それが私が教わった山の怖さであり山に入る度に感じる。
いかに危険度を下げるか。
事前の準備と山の知識のあるクルーとではないと上がらない事。
自分の危険はクルーみんなをも巻き込む危険。
スノーボードを大好きで山が大好きなこれから山に入っていくみんなへ、「無事に戻ってきてくれてありがとう。」
最近、誰かに言ったコトバ。
山に魅了された私達は滑る事はやめられない。
と同時に山の危険を常に考えて楽しんでいってほしい。
大事な人たちだから。
  
★鬼頭春菜>人を頼りに、という訳じゃなくて、自分の知識を持った上で、信用できる人と行くのが大切だと思います。
私自身、山で一緒にいる人に厳しく叱られたり、こういうことはよくないってアドバイスしてもらいながら色々知っていきました。
あと講習会はとてもわかりやすくて勉強になりました。1から丁寧に教えてもらえるのでオススメです。
★江本名美>沢山の知識と経験を積んで、最高の夢の世界を楽しんでちょ♪
■では最後に、メッセージがあればお願いします。
★上田ユキエ>今ちょうど北海道のニセコで雪崩のセミナーを受けました。

今日印象に残った言葉は、
『上手な人も下手な人も危険性は同じだ。』
ということ。

上手いから大丈夫で下手だから巻き込まれやすいということはないんです。
ただ、知識と準備があることで避けられることはあると思います。
★鬼頭春菜>
パウダーを滑るために自分の足で登って、気持ちいい滑りができたら、感動も大きいし最高です。
でも、[たぶん大丈夫、行ってしまえ〜!]みたいなノリだけだと、楽しいのは間違いないけど危ないです。
道具や装備はカンペキに持っていても、それが使えなかったら意味がないし。
最近はバックカントリーブームっていう流れになっているけど、雪が降ればゲレンデの中でも充分楽しめる日っていっぱいあるし、その中で自分の山を滑るレベルアップだったり練習ができると思います。
だからバックカントリー!っていうことだけにとらわれないでコンディションやタイミングを考えて動いたらもっと楽しいスノーボードが出来るんじゃないかなって思います!
安全に山を楽しめるように、これからも色々勉強していきたいです。
★江本名美>来期のatla名美シャツは山登りにも最適で、 
本当に良い素材を使っています。
スノーボードにも普段着にも可愛くてホンマに心からお勧め出来る良い物が出来ました♪

是非ゲットしてスノーボードlifeをさらに楽しくして下さいねっ♪
■ありがとうございました。
素晴らしいライディングで魅了してくれる4人のライダー。
そのライディングの裏には、しっかりとした準備や勉強といった積み重ねがあるんですね。
とても難ししお題でしたが、タメになるお話ありがとうございました。
スキー場の滑走区域を少しでも超えたことがある人。
山に浅く入ろうが深く入ろうが、リスクの度合いは同じ、自己責任であることに変わりはないです。
リルライダーの心得を参考に、楽しいスノーボードライフを送りたいものですね。
今回は私が参加したニセコパウダーセミナーという講習をレポートします。
私は何度かこういった講習を受けていますが、カナダの山を滑るときはカナダで、日本の山を滑るときは日本で、それぞれ講習を受けることでその土地の特徴やいろいろな考えを聞くことができるので、機会があれば参加するようにしています。
あまり頭でっかちになる必要はないですが、参加して知識になることは沢山あります。
興味がある方は一度受けてみると怖さも実感し、また少しでも知識をつけることで安全な楽しみ方を選ぶことができると思います。

まず朝はスクリーンでいろんな写真を見ながら、どういった状況で雪崩が発生しやすいかと言うことを学びました。
今回はオーストラリア人向けの講習だったのですべて英語で、私は言葉の半分も理解できていなかったのですが・・・。
言っている事は皆同じ。
これまで学んだことを復習することも出来ました。
ビーコンの使い方など、何度も練習するに越したことはありません。

実際に山に上がって。
ニセコは雪崩の情報や山の状況がとても詳しく記載されています。
どんなに吹雪いていても、頂上にはパトロールが立っていて、今日はどう危険でどんな状況かを伝えています。

雪質のチェック、そして地形。
実際の斜面を見ながらスクリーンで勉強した事をを復習します。

すごく眺めがいいけどここはセッピ。
どんな場所から雪崩は発生しやすいのか、斜度は何度が危ないのかなどを詳しく聞きます。
雪崩が起きやすい斜度は35度。
実際斜面に立つと私達が滑っていて一番気持ちいいと思う斜度が雪崩の危険のある斜度なんです。

上に見えているセッピ。
滑る人も、友達を待つ方も、自分がどこにいるのが安全か、それを知っているのと知らないのとでは本当に大きな違いが出てくると思います。

最後に・・・★
プライベートも含め、マーティンと過ごした3日間の中で最後に言っていた言葉がとても印象に残りました。

『例えば消防士はいつでも火事が起きた時レスキューするための訓練をしている。
だけど僕らはいつもスキーやスノーボードでパウダーをFUNFUNで楽しんでいる。
その中で事故が起きた瞬間レスキューしなくてはならない。
それはすごく難しいこと。』


だからこそ、何かがあった時どう動くか、いつもいつも頭に入れて行動しなくてはならないんだと思います。

一緒に裏山に入る仲間。
その人は本当に自分を助けられる知識と力を持っているか?
ただ楽しくて一緒に騒いで入るのでいいの?

一緒に山に入る人に自分の命を預け、また自分も一緒に入る仲間の命を預ったという意識を持って、お互い無事に山から降りられるように、悲しい事故を起こさないようにしたいです。

私もこれからも勉強して、私から皆さんへ伝えられることを伝えていきたいと思います。

■今回のガイド (世界各国でガイド講習をしています)
MARTIN VOLKEN(マーティン ボルケン)
PRO GUIDE SERVICE
www.proguiding.com
info@proguiding.com  
*今月のインタビュー*
上田ユキエ
田中幸
鬼頭春菜

haruna in backcountry
江本名美

nami's backcountry shot
★HOMEへ戻る★